スコトーマとRAS
スコトーマとはもともとは医学用語。盲点のこと
そこから心理学としても使われるようになった。つまり、我々が見ている世界には心理的な盲点が存在するということだ。
スコトーマを生み出しているのは脳の基底部にある神経ネットワークRactularActivatingSystem,通称RASである。RASとはどんな機能をしているかというと、脳に入ってきた情報を要、不要で振り分けることをしている。たとえば、満員電車の中で友人と話をしているとしよう。友人との間には1メートルの距離がある。そして後ろには背中がほとんど密着した状態で他人が話をしている。この場合、友人よりも他人の声のほうが大きいはずである。しかし、人間の脳は友人の声だけを広い、他人の声は聞こえないようにすることができる。これがRASの機能である。
このように、人間の脳は入ってきた情報をすべて処理はしていない。というよりほとんど見えない、聞こえない
感じないようにさせて本当に自分にとって重要とみなす情報だけを取り入れるような働きをしているのである。
そしてその入ってきた情報だけが認識にあがり、それ以外の情報がスコトーマとなり見えない、聞こえない、感じない状態になる。
あなたが今、座っているおしりの感触が意識にあがっていただろうか?言われれば感じるがその感触すらもスコトーマとなっているのである。
あなたがアスリートとして、納得のいくパフォーマンスをしたい、上達したい、プロになりたい、オリンピックにでたい、などと思っていたとしても、そしてその方法があなたのすぐ目の前にあったとしても、見えていないのである。
もう一度言おう。
見えていないのだ!
人間の体はだいたいみんな一緒じゃないだろうか。フィジカル面においてそれほどの違いを感じているだろうか。(国際大会においては明らかに体の大きさ、足の長さが違う場合があるのでそれはここではおいておいて。)となりのライバルは決定的に勝てないと思うような体の違いがあるだろうか。
確かにないよなと思うのであれば、決定的な違いとはなりたい自分になる方法が見えていて、そのための効果的な練習やトレーニングができているのか、それともそれがスコトーマに隠れて見えていなくて非効率な練習をしてしまっているかの違いなのである。
あなたが超一流アスリートへと進化していく過程で必要なことは超一流アスリートへなるための方法を自分の目の前に見えるようにしていくことなのである。それができれば、あとはやるだけ。至って簡単なのである。
続く
前回に納得のいくパフォーマンスがマインドの影響をかなりの割合で受けているとお話しした。
だからマインドの上手な使い方をマスターしなければ望む結果な得られないといえるだろう。
マインドの使い方とは?
今まであなたはこんなことを親や教師や監督、インストラクター(一般的にはコーチと呼ばれているかもしれないがここでは本来のコーチングを行うコーチと区別するためにインストラクターと呼ぶ)に教わったことがあるだろうか?
がんばれ!努力しろ!負けるな!気合いだ!ポジティブになれ!などと、言われたことがあるだろうがマインドというものがあって、そしてマインドには使い方があって、科学的なからくりがあるのだと教わったことはないと思う。
マインドを上手にコントロールして使いこなすことができればきっとあなたを夢や目標の舞台へと連れて行ってくれるだろう。
ちなみにマインドの使い方を教えたり、マインドを調整したりすることをコーチングという。
車やバイクでいうところのメカニックといったところだろうか。マインドのメカニックと思えばイメージがわきやすいと思うがどうだろう?
コーチングのことをもう少し付け加えると
自分ひとりでマインドのコントロールをすることをセルフコーチングと呼び
コーチがついてマインドを調整してもらうことをパーソナルコーチングと呼ぶ。
マインドはほとんどが無意識の領域にまでまたがっているのでコーチにコーチングをしてもらったほうが効果ははるかに大きいので本気のアスリートは是非コーチをつけて夢を叶えてほしいと思う。
それではマインドの使い方の解説をして行こう。
まずは苫米地式コーチングにおける用語から覚えてもらう必要があるので用語からあげていく。
スコトーマ
RAS
ブリーフシステム
ハビットとアティチュード
ホメオスタシス
続く
スポーツにおいて納得のいくパフォーマンスを発揮できるか否かは何で決まるのか
そんなことを考えてみたい。
調子の良い日や調子の悪い日があったりすると思う。
それを深く考えることなく当たり前のように受け入れていないだろうか?
たとえば、プロ野球選手のピッチャーであれば中5日や中6日など休養期間を必要とする。サッカーでもラグビーでもプロの大会であればきちんと休養できる期間をあける。
これはフィジカルの面で壊れた細胞が修復するために必要だからだ。
フィジカルの面でのコンディションは確かにあるし、それがパフォーマンスに影響を与えることも当然ある。今回考える納得のいくパフォーマンスとはそのはなしではないことを断っておきたい。
フィジカルコンディションは一定のよい条件がととのっているのにもかかわらず調子の良い日と悪い日があることを考えてみたいのだ。
どうしてだろう?
それは人間という生き物はロボットではないのでフィジカルコンディションが一定の条件だとしてもその他のあらゆる条件から影響を受ける生き物だからだ。当然といえば当然だが・・・
では我々の何が影響を受けるのか?
それは「脳と心」だ。苫米地式コーチングにおいてはマインド呼ぶ
一般的にはメンタルと呼ばれたりする。
このマインドに目を向けなければ納得のいくパフォーマンスを継続して発揮し続けることが難しいことは間違いない。
マインド。この言葉を覚えて慣れ親しんでほしい。
次回はこのマインドのからくりの話をしていくことにしよう
時間は過去から現在、現在から未来に流れていると思っている人が多い。
しかし、最先端の哲学的観点からみると未来から現在、現在から過去へと
時間が流れているとみるのが主流だ。
たとえば、過去に行きたかった大学に合格できなかったから、現在の会社でしぶしぶ働いている。と考えているとしよう。
過去の大学に合格できなかった出来事が、因、で
現在の会社でしぶしぶ働いている状況が、果、
このような因果関係を頭のなかで成立させている方が多い。
しかし、コーチングにおいてはこの考え方は改めなければならない。
時間の流れは未来から流れてきていると考えてほしい。
現在の会社でしぶしぶ働いて満足できていないことを過去の受験の失敗のせいにしている。
このように考えてほしい。
こうみてみると過去は単なる解釈でしかないことがわかると思う。
未来は我々の自由な意思によって決めてよい。
なりたい自分像を自由に掲げてよい。
未来から時間は流れているということは過去はどんどん遠く離れて行っている。都合の悪い過去などはどんどん忘れてしまおう。過去の自分と現在の自分との関係など全くないと思ってほしい。
ゴールを成し遂げている未来の自分の姿を思い浮かべてほしい。
そしてゴールを成し遂げた時にはこう解釈しているはずだ。
私はゴールを達成した。それも過去の受験の失敗が原動力になっているからかもしれないな~
未来の出来事により、過去の解釈はいかようにも変えることができる。
過去の失敗から解放されて堂々と未来のゴールをかかげよう。
コーチングにおいて
最も重要であるといってもいいエフィカシー!
ゴールが達成されるか否かはエフィカシーがあるかないかだ。
エフィカシーとは自分の能力の自己評価のこと。
言葉であらわすと簡単だがとっても奥が深い。
周りでも何をやってもすいすいと成し遂げてしまう人がいると思うがそれはその人のエフィカシーが高いからだ。
では、どうやってエフィカシーを高めるのか。
もちろんパーソナルコーチングを受けてもらうのがよいが、自分だけでエフィカシーを高める方法を紹介したい。
それはとにかくネガティブな発言をしないこと。
なるべくではだめ。絶対にネガティブな発言はしない!
心の中でも言ってはだめ。
徹底的に、肯定的な発言をするように意識しよう。
私は最高だ!
俺は優秀だ!
今日もきれい!かわいい!かっこいい!
やっぱり、僕は頭がいい!
などなど。
自分で自分に語りかける言葉を徹底的に、ポジティブにする。
最初は少し恥ずかしいくらいでも丁度いいと思う。
これを続けると驚くほどの効果があらわれる。
もとに戻るが、ゴールを達成できるかどうかはエフィカシーがあるかないかだ。
エフィカシーは日々の言葉により強化されていく。
ゆっくりエフィカシーを培っていこう。
今日から絶対にネガティブな言葉を排除しよう。
もう一度言うが、なるべくではだめだ。絶対に排除ですよ。