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戦争と差別のない世界とは⑥

お金ピラミッド空間の中に閉じ込められた人はそのピラミッドで少しでも上に行くために人生の選択をする。しかし、本当に生きたい人生はその空間の外にあるかもしれない。そう感じている人は多くても、抜け出す行動を起こす人はまだまだ少ない。

ではなぜ私たちは抜け出さないのか。抜け出せないのか。

コーチングではスコトーマ(心理的盲点)の原理は必ず知ってもらう。

先生「目を閉じてみてください。あなたの慣れ親しんだその部屋の中にある赤いものをできるだけ多く、あげてみてください。」

生徒「うーん、1個・・・2個・・・かな?」

先生「では目を開けて赤いものを探してください。」

生徒「あーあれも、これも、またあれも。おーこんなに多くあるのか赤いものは!!」

先生「普段目の前にあっても重要でないものは見えないように脳は働くのですよ」

といった具合の実験をして知ってもらったりするスコトーマ。

赤が見えた状態をロックオンと呼び見えていない状態をロックアウトと呼ぶ

例えばお金を稼ぐことが最も大切であると信じている人はお金を稼ぐこと以外の大切なことが見えてなくなる。またはお金を貯めることが最も大切であると信じている人はお金を使う喜びが見えなくなっている。

人間関係でいえば、いったん好きになってしまうと嫌なところは見えなくなり、いいとこばかりが飛び込んでくる。逆にいったん嫌いになってしまうとどんないいところがあっても見えなくなってしまうといったもの。

例をあげればきりがないほど私たちはスコトーマだらけの世界を生きている。

このお金ピラミッド空間にはその頂点がある。そこに確かに特定の人が存在している。その特定の人と周辺の人たちの利益のために戦争と差別が引き起こされているのだが、このお金ピラミッド空間の中でその支配構造を受け入れている状態であれば、その外の世界がスコトーマとなって見えなくなる。戦争と差別のない世界も、個人個人が真に豊かな人生をおくる世界も見えなくなっている可能性があるのだ。

ここで最も重要で最も伝えたいことがある。

このお金ピラミッド空間以外を見えなくさせている力だ。

これが洗脳

このピラミッド空間だけを見させるために、私たちのマインドはありとあらゆる仕掛けを無防備に受けてしまっている。気づかずうちに仕掛けられている。

例をあげる。

テレビやインターネットコマーシャル

コマーシャルを見ていると宣伝している商品を買えば自分の悩みが解決されるような気になったことが誰でも一度はあるはずだ。そしてその商品を購入してから「なんだ、全然だめじゃん」とがっかりしたことも一度や二度では済まないかもしれない。車や家が欲しいと思ったきっかけもコマーシャルがきっかけかもしれない。

世間の常識

結婚して子供が出来ると多くの人が家を購入する。自らの生命時間を使った労働と引き換えにとんでもなく大きな買い物をする理由として、友達も買っているからといって納得したりする。みんながやっていることだから、常識だからといって、行動を決めていることはないだろうか。

または本当はやりたいと思っていたり、言いたいと思っていても、空気を読んでその衝動を抑え込んだりしたことはないだろうか。

マインドの機能にスコトーマがある。そのスコトーマを利用して私たちはありとあらゆるところで洗脳をうけている。お金と権力の支配構造の中で生きている私たちはその支配構造を維持するためのものだけが見えており個人個人の真の幸せが見えなくなってはいないだろうかということが最も重要だと思い伝えたいことなのだ。

戦争と差別をなくすためには一人一人が覚醒しなければならないと思っている。

覚醒とは幸せに生きるということだ。自分のやりたいことをやりたいだけやる。

自分の好きな人と好きなだけ楽しむ。そして夢を見て、叶えていくことだ。

お金ピラミッド空間の中で夢を見て叶えるのもいいのだが、それは支配構造を維持したい人たちの夢であり、私たちの本当の夢ではないのではないか。

戦争と差別をなくすとは一人一人が洗脳から解放され、自由に自分の人生を選択することができ、満たされている状態であるからこそ利他的なゴールを持つことが出来る。

私たちは何者にも依らない自由な心で他者の利益を最優先にすることを喜びとする生き物である。